サヨナラまでの30分
突然ですが。
「サヨナラまでの30分」
めっちゃいい映画です。好きですこの映画。
舞台挨拶で匠海や監督も言っていた通りまさに
「ダークホース」
公開してからじわじわといろんなところで高評価されていて、凄いなぁと思っていました。
そして、見るうちにどんどんいろんな発見があり、深読みしまくって妄想を広げ、
誠に勝手ながらなのですが、ちょっと推察をしてみたくなりまして、、
推察と言っても、私は映画評論家じゃないですし、ましてや学生の時は国語だけ酷く成績が悪かったというレアキャラなので、ただの感想、と言ってしまえばそれまでですが、、
少しお付き合いいただければと思います。
そんでもって先ず断っておきたいのですが、私は、北村匠海が演技をすれば日本一、歌えば世界一、存在自体が宇宙一、という偏見を持った根っからの北村匠海オタクなので、多少、というか多々北村匠海に偏った意見が多くあると思いますのでご了承ください。
かなりネタバレを含みますので、まだ映画を見ていない方はご注意くださいませ。( .. )
(好きなセリフや場面をちょこちょこっとメモして、それを頼りに文字起こししたのですが、忠実では無いです、、)
ではでは。
映画の冒頭は、アキとカナの出会いから始まります。「瞬間」に合わせて、どんどん2人が親密になっていくのが、すごくよかった!親密になる数年を1曲に詰めたっていう演出が、好きでした。
そして瞬間の曲が終わると同時に颯太が出てくるのですが、、
颯太の佇まいがとにかく上手い!!
なんかこれぞ北村匠海の真骨頂!って感じでした。
最初は面接のシーン。目にかかる前髪、となりでTwitterのフォロワー数を自慢し始める人をちらりと見る三白眼、猫背、声のトーン、、
面接のシーンの佇まいや一言二言のセリフで、誰にでも「颯太ってこういう人なんだな」っていうのが伝わると思います。
友達はいません、って話し始めるから、そりゃそうだなイメージ通り!ってなりました。
でも颯太ってキミスイの僕とか、キミツキのタクヤと違って、超頑固なのかなって。
人に流されて意思のない弱い人間じゃなくて、自分の世界持ってるし、マイワールド持ちすぎててとっつきにくい、っていうのもあると思います。
初対面の人に「受かるかどうかわからない人たちと意見交換しても無駄だと思うんで」ってサラッと言っちゃうあたり、頑固!って思ってましたね。そりゃ友達できないわ。(笑)
そして、プールサイドでアキのカセットプレイヤーを拾って、初めてアキと颯太が入れ替わるシーン。
ここ、凄くないですか?
入れ替わった時に「えっ?」って一言セリフがあるのですが、この声が真剣佑の声にしか聞こえません、、
真剣佑の声アテレコした?ってくらい。
入れ替わりのシーン、ほんとに演じ分けがすごくて、どこのシーン切りとっても褒め言葉しか浮かんでこないのですが、ここのシーンは特に好きです。
入れ替わる時に前髪がサッと風に吹かれて、そこで言葉通り「目の色が変わる」んですよね。
あー、実力派だなって、、すごいな、、って、、
そして、勝手にカナに飛びついたり、入れ替わる仕組みに気づいたり。
講義のシーンは最高ですね。
このシーンの真剣佑超可愛い、、
いろんな人に話しかけて
「俺、死んでんだけど、、」とかいって。
颯太は虫を払う如くバタバタやったり、頭抱えてほっぺた抱えて「ストレスだ、、」ってなって。ここのシーンが、この映画の中でいちばんかわいいかもしれません。
入れ替わって、颯太の代わりにアキが面接を受けるシーン。
ドアのこっち側で耳を立ててる颯太ですが、この時面接でアキが話しているのが
「おばあちゃんが泣いていて、ここあちゃーーん!!って!」ってセリフ。
ストーリーには全く関係ないのですが、ここのこのセリフ、どんな話?ってなりました。
ぜひ公式さんの目に止まったら、裏話聞きたいものです。ココアちゃんって何ですか!
そして面接のあと、アキが颯太に話しかけます。
アキ「やりたいことってないの?」
颯太「、、、ないですね」
ちょっと間がある(気がする)んですよ、、
やりたいことって言われた時に、颯太の頭で少しでも、普段やってる音楽作りとか、宇宙とか星とか、そんなことが浮かんだのかなって。
まあこれは完全に想像なのでわかりませんが、、
でも颯太だってきっと、思い描いてた夢ってあると思うんです、、冷めきってるけど、きっと、、。
そしてここから、颯太と入れ替わったアキによるバンドメンバーへのお誘い攻撃(?)が始まります。
森ちゃんのお店での第一声
「あのー、、ちょっと、、やばいこと言っていいっすか、、」ってセリフ、アドリブっぽくて好きです。
で、そこで颯太はアキやバンドメンバー、カナとの過去の思い出を見るわけですが、
過去が見えた瞬間、颯太の瞳孔がガッて開くんですよね。すごい。
森ちゃんのお店でみんなが歌ってる曲、なんだろうって聞いてみたけどかやっぱり分からず終いだったのが悔しい、、多分「瞬間」だと思うんだけどな〜、、
颯太はアキの過去に初めて触れて、何を思ったんですかね。
「僕にはいらない」と思っていた友達とか、彼女とか、そういう颯太が持っていなかったものをアキは沢山持ってるんだなって思ったのかな。
それを「羨ましい」って思ったのか「僕にはやっぱり必要ない」って思ったのか、、真意はわかりませんが、、。
その次のシーン、颯太の部屋。
颯太の部屋めちゃくちゃ好きなんですよ、、
玄関とかリビングとかは普通の家なのに、颯太の部屋だけ異空間、、
夜空のような壁紙から、望遠鏡、地球儀、オシャレなポスター。
まさに颯太が自分のための自分のためだけにつくった空間って感じです。
だからこそ、あそこにいるアキがちょっと異質に見えるんですよね。
颯太のワールドにずかずかと入り込んだ感満載。
その後でゾンビゲームをやるシーンがあるのですが、そこで颯太がアキに向かって
「あっ、出た、ゾンビ、、」って言いながら銃を向けるシーンがあるのですが、そのセリフ、アドリブらしいです。
あそこ可愛いんだよなぁ、、
颯太が寝るってなった時に
アキ「それ、やらして!」
颯太「いやです」
アキ「お願い!!」
颯太「いやです」
って掛け合いもめっちゃ可愛い。
颯太とアキの掛け合いがすごい好きなんですよね。なんか、少しずつ颯太が他人に心開く感じ。
きっとあの強引な、人の心こじ開けていくアキじゃなかったら、颯太は心開かなかったと思うのです。
そしてこのゾンビゲームのシーン、もう1つ好きなセリフがあって、
颯太「俺じゃなくて、僕ですから」
ってセリフなんですけど、これがまさに颯太〜!って感じで好きなのです。
「俺」と「僕」に、そんなに違いがあるのか、
自分の体でアキに「俺」って言って欲しくないのか、なんのこだわりかは分かりませんが、颯太の変なこだわりが、めちゃくちゃいい味出してるなって思います。
そしてその後、颯太が起きたら勝手に颯太の曲がネットにアップされていて颯太が大激怒するのですが、、
颯太がアキに言っちゃうんですよね、、
「今さら再結成なんて、誰も望んでない!」
って、、そこのシーンのアキがちょっと切なくて寂しく見えます。
そして話は前後しますが、颯太と入れ替わったアキは、バンドメンバーの所に行くわけです。その時の、颯太に戻ったときの演技が凄いんですよ、、入れ替わりのシーンはほんとにどこをとっても素晴らしいのですが、、
颯太に戻った瞬間、目の光がなくなるんですよね。
「俺参上」って書く颯太も、「冥土の土産に」って言いながら聞きたい人ー!はーい!っていう颯太も、どれも可愛いです。
颯太の見た目のアキに振り回された森ちゃん、ヤマケン、重田が3人で話すシーンがあるのですが、やっぱりヤマケン、いいですね。葉山くん上手い!
重田は「アキがいなきゃ意味ない!」って言うのですが
ヤマケンは「アキがいたから、、、」って言います。
「俺らが文句言わなきゃ、あいつは今でも生きてた、、」って。
後悔してると共に、この3人の時間はアキが、死んだときから止まってるんだなって。
時間を止めたのもアキ、それを再び動かそうとしてるのもアキってなんかすごいですね。
そのあとちゃんとバンド練習始める3人も可愛いです。
そしてECHOLLの、再開後の初ステージ。
まーー、夜のクラブ(?)に似合わないですね颯太(笑)
でも浮きまくってるのに堂々と真ん中に立てる颯太って意外と心臓に毛が生えてるのかもしれません。(笑)
ここで、映画始まって初めての楽曲
「目を覚ましてよ」
この歌、最初タイトルだけ聞いた時は死んだアキへの歌だと思っていましたが、完全にアキ目線の曲らしいですね(武市さん談)
歌詞聞いたらまさに!ですが、燻った人に対して、もう1回夢を見ようって歌でした。夢がありますね。
んで、この曲を歌い始める北村匠海が凄いのです。
設定としては中身アキの颯太として歌うのですが、歌い始めのあの表情。あんなドヤ顔ありますか?って顔しています。
あれは北村匠海の顔でも颯太の顔でもなくて、完全に、アキでした。
歌のことを言い始めたら止まらないでここでは控えますが、やっぱり歌が上手いですね、北村さん。高音がキラキラしてます。
このシーンでステージ上のアキ(颯太)は、客席にいる颯太に目線を送るのですが、その瞬間颯太は下向くんですよ、、この細かい演技がすごい良かったです。アキの目線に笑うわけでも反応する訳でもなく、ただ下を向くっていう、、颯太はまだまだ、そのキラキラ世界に踏み出せないでいる感じ。
そしてここでも、颯太はアキの過去を見るわけですが、、
颯太はそこで、ステージでピアノを弾くカナを見るんですよね。
カナの音楽やる姿を見て、きっと颯太はカナに惹かれ始めたなって思いました。
目線が完全にカナの方向です(笑)
だって可愛いもん!!
颯太は怒ったカナの顔しか見てなかったから、「こんな表情するんだ」って思ったと思います。恋の始まりですね。
のちのちのシーンで、颯太とアキが自転車二人乗りしてカナの話をしてて、アキが「あいつが一番いい顔するのは音楽やってる時」ってセリフがあるのですが颯太はきっと「知ってる」って思ったと思います。
ECHOLLの舞台は大成功に終わったのですが、
ここで颯太をバンドのボーカルとして迎えるか迎えないか、みたいなメンバー個々の思いがあると思ってて、
ヤマケンは雰囲気的に颯太を迎え入れたい!!っていう賛成派
重田は、「なんでこいつが歌うんだよ、俺認めねーからな」と、反対派
あまり自分の思いを表に出さない森ちゃんはどうなのかなぁって気持ちが読めないでいたのですが、、
ステージが終わった飲み会で、カンパーイ!ってした後に、最後1人だけわざと颯太のグラスにカチンってグラスを当ててる人がいて、それが(多分)森ちゃんなんですよ。だから、森ちゃんは颯太のこと、認めているのかな、って、思いました。なんかその、言葉じゃなくて、グラスカチンってやるだけで気持ちを表すあたり森ちゃんらしいなぁと。真意はわかりませんが、、
それとは別に、飲み会のシーン、すごく切ないですよね、、
アキがニコニコで話に入ろうとしているのに、颯太にしか見えてないから全然会話に入れないでいる、、
アキが笑えば笑うほど切ないシーンです、、
飲み会帰りの颯太とアキ
酔っ払った颯太が超可愛いです。
点字ブロックの上に沿って歩く颯太が颯太らしい。
そこで颯太はアキに
「(入れ替わりを)延長してもいいですよ」
って言います。
颯太がECHOLLとかアキのことを認めたのかなぁと。楽しかったんだろうね、ライブや飲み会。あとカナのこと気になり始めてるし。
そのあとアキに追いかけられて
「怖い怖い怖い」って逃げる颯太も、可愛いです。
そしてカナの家でみんなで本を虫干するシーン
このシーンも可愛いんですよ!!
そこで颯太がカナに自分から話し掛けるんですよ。
「これってなんの意味があるんですか?」って。
わーー!颯太の第1歩!って思いましたね。
あまり人と関わらない颯太にとってはこの一言は大きいんじゃないかな。
本のホコリに咳き込む颯太を見て笑うカナも、可愛いです。
出会いは最悪(急に抱きつく変人)だったのに、ここで颯太とカナの関係性がキュってなった気がします。そして、次のピアノのシーンに繋がるから、もうここは、颯太くんの恋が動きだすとこだな、と。
そして、100万回生きた猫の話。
颯太「猫が野良猫になって生き生きするところが好き」
カナ「え、そこ?」
颯太「え?」
って、そんな会話が可愛いです。
そこ?って突っ込まれたことに対して、え?ってなってる颯太がとにかく颯太らしい!(笑)
ちなみにら100万回生きた猫ってどんな話かなって思って読んでみたのですが、何回も死んで生き返ることを繰り返していた猫が、素敵な白猫に出会って変わるって話でした。まさにこの映画じゃん!(小声)
100万回生きた猫繋がりだと、後半に、この本の白猫が登場するページがちらりと映るのですが、そのページを映すのちょっと粋だなって思いました。その白猫はアキのことなのか、颯太のことなのか、カナのことなのか、、色々想像出来て面白いです(笑)
虫干のシーンはまだ続いて、颯太は入れ替わっている時に、アキとカナの縁側での思い出を見ます。縁側でキスするあのシーンです。
カセットテープが暖かいねって2人で話すシーンです。
颯太はその思い出を見て何を思ったのかなぁと考えてみましたが、ちょっと難しかっです。
私だったら好きな人のそんな素敵な過去見たら悲しくなっちゃう!って思ったけど、颯太はアキとカナのカセットテープの話聞きながら笑うんですよね。アキとカナが幸せそうで、それ見てる颯太も幸せそうで、、でもその思い出が見えなくなった時の表情はなんとも寂しそうで悲しそうで、、
ちょっとここのシーンは、監督やたくみ本人に聞いてみたいものです、、どうやって演じたんだろうって。
そしてようやくカナの家から帰るみんなですが、そこで森ちゃんが動きます。
カナに「あいつとやろうと思ってる。もう1回バンドやらないか?」って。
森ちゃんはカナのことがじつは好きだったっていう裏設定聞いて見たから、切なかったですよここ、、やっぱりバンドメンバーの誰かひとりはカナのこと好きなんだろうなって思ってたけど、森ちゃんだったか、、
そして解散したあと、森ちゃんは1人でベンチに座って物思いにふけていますが、その隣にこっそりアキがいるんですよね。寄り添うように。カナに「No」と言われてしまった森ちゃんを慰めるようで、アキはもしかしたら森ちゃんの気持ち気づいていたのかなって思いました。切ない!
そして大好きな大好きなシーン。
颯太とカナのピアノの連弾シーン。
2人で一緒にトロイメライを弾くシーン。
このシーンがこの映画で1番か2番に好きです。(星空滑り台のシーンと迷うとこ)
カナの方からピアノに手を伸ばしますが、失敗してしまいます。
そこで颯太が「もう1回、、、」って言うんですよね。
この一言はもう愛の告白だと思ってます。
颯太とカナが少しずつ気持ちを近づけていくようで、可愛くて可愛くて、すごく素敵なピアノのシーン。ほんとうに大好きです。
颯太、映画冒頭からずっとあまり笑わないのですが、このシーン、とても柔らかい笑みを浮かべているんですよね。
あーー甘酸っぱい恋!って感じですし、颯太の心を柔らかくするカナって凄いなって、、
下手に手を繋ぐよりも、連弾で重なる手の方が、キュンキュンしました。
ピアノの途中で「せーの」って2人で目を合わせるんですけど、この「せーの」は、この映画のセリフの中でトップですよ、、こんなに可愛いせーのは、初めて聞きました。
夏目漱石さんが
「月がきれいですね」は「アイラブユー」
だと言うのなら、
「もう1回、、」は「デートしませんか?」だし
「せーの」は「好きです。」って意味です。
暗闇の中に星や月明かりの光だけ差し込むっていう幻想的な照明も素敵です。
ピアノを弾き終わって、小さくカナが、「じゃあ」と言って、立ち去るのですが、颯太がそこで「明日、スタジオで練習があるそうです」って誘うんですよ。颯太も、カナにバンドに戻ってきて欲しいんだなって。
颯太とカナの関係性が少しずつプラスに傾いていくのですが、それを見ているアキがこれまた切ないですよね。
アキの切なさはまだまだ続きます。
バンド練習中に森ちゃんの一言で颯太は「stand by me」をピアノで弾くのですが、その颯太のピアノに音を重ねていく3人。
すごくすごく素敵な音楽になるのですが、それがアキにとっては悲しく寂しい、、
ここのアキの顔は結構辛いですね。切ない!
アキは「俺がいなきゃな!」って口癖のように言いますが、この場面ばかりは、颯太が颯太としてバンドに必要とされちゃってる感じがあったから切ないです。
バンドが少しずつ立ち直っていくのに比例して、アキはどんどん切なくなるね。
ちなみにstand by meはサブスクでguitar ver.とpiano ver.で聞きましたが、アキと颯太の歌い分けが鳥肌立つほど上手いです。高音がほんとに綺麗。やっぱり北村匠海って天才!!!(定期)
プールサイドのシーン。
颯太はヘッドホンしながら曲を作っています。
アキはその横で「あいつら俺がいないとなんにも出来ねのに」「俺のバンドだぞ。」
って話しかけます。
あー喧嘩になるかなって思ったら颯太はケロッと
「なんか言いました?」って返します。
この颯太の返しが最高なんですよね。
悪気無さすぎて。(笑)
颯太がそんなんだからか、2人は音楽の話をし始めます。
「誰かと音楽やってるのって面白い」
「音楽やってると、時間って平等じゃないんだなって」
「歌っている時、いつもの何十倍も濃くて、生きてるって感じがする」
2人で音楽の話するここのシーン。アキと颯太の関係性が凄くいいものなんだなって思いました。
颯太はやっと友達ができたね。そのあとの、自転車二人乗りのシーンが、めちゃくちゃ愛しいです。
そして、カナがバンドに戻ってきてもらうために新曲作りが始まるのですが、、
ここ、サーーーって流れるけどめっちゃいいシーンたくさんなんですよ!
部屋で2人であーだこーだ言い合ったり、入れ替わってアキがギター弾いてみたり、颯太が歌ってる目の前でケツ叩くように喝入れるアキ、プールサイドで一緒に歌う2人、、ここもっと見たかった!!
後々のシーンで、真昼の星座を作った時のノートが一瞬映るのですが、
サビを書いた所に颯太の字で
「すごく良いと思います」
って書いてあったり、
「永遠を歌おう」のところが訂正されて
「永遠を歌うから」ってなっていたり、
アキの字で「颯太はどう思う?」って書いてあったり、、
2人が試行錯誤した経緯が見えて、すごくすごく、好きです。
DVDが出たら絶対にあのシーンを一時停止して、何が書いてあるかしっかり見たいなって思いました。
そして完成した「真昼の星座」
細かいことですが、森ちゃんかヤマケンが「いいよな、シゲ!」って言ったのに対し、重田が言葉は発さずにコクンって頷くのが好きです。
重田は最後まで颯太反対派だったから、その重田が頷いた!ってなりました。
重田素直で可愛くて好きです。
そして颯太の部屋で、颯太とアキが話します。
アキ「カナに俺がいるって言ったらどう思うかな、、」
颯太「信じないと思いますけど?」
ここのふたりのこのやり取り、すごい切なかったです、、
颯太はどんな気持ちでこの言葉を言ったのかなって、、
颯太はカナのことが好きだけど、アキには絶対叶わないって思っているから、カナにアキがいるって知られたくなかったのかなぁって勝手に思っています。
そして颯太(アキ)とカナがデートするわけですが、、
このシーン、くるくると颯太とアキが入れ替わっててほんとに可愛い!
セリフはないのに表情だけでどっちかわかるからほんとにすごいよ、、北村匠海って天才(n回目)
スープを食べたのは颯太、おみくじ引いたのはアキ、カナのアイスを横取りしたのはアキ、カナにアイスをあげたのは颯太、、
でもここの部分のナレーションは、全部颯太の声なんですよね。
颯太「スープ、美味しかったです。時間をかけて大事に、丁寧に作られた感じがして、、。」
颯太のこのセリフがすごく好きなんです。きっとアキだったら、こんな風には言わないんだろうなって。
そしてデートの後半、ベンチのシーン。
中身がアキの颯太は、カナにキスしようとするのですが、カナは1度目を開けて、そして閉じて、委ねるんですよね、、
中身はアキだけど見た目は颯太だから、カナは颯太にキスを許したってことになるから、いろんな意味で、アキも颯太も、複雑、、、
結局キスはしなかったし、そのあとアキはカナをフェスに誘うけど、結局答えはNO。
真昼の星座のカセットテープも受け取って貰えませんでしたし、中身をアキだと知らないカナだから、
「いつもアイツのペースに巻き込まれて、、もう忘れたの。前に進みたい」
って言ってしまいます。
アキはそこで「俺本当は、、」って、自分がアキであることを告白しようとするけど結局そのタイミングで戻っちゃうんですよね、、切ない!!
そのあとアキが歌い始める風と星が、まさにアキの心中って感じで、映画見終わったあとにこの曲改めて聞くとボロボロ泣けます。
ちなみに、アキが歌ってる時、「触れていたのに」って歌詞のところで、2人が手を繋いでいる場面が映し出されるのですが、それがめっちゃいいです、、、
で!颯太が動くんですよ。
「連れていきたいところがあります!」って、カナの手を引きます。
冒頭の人と関わることを避け続けてきた颯太からしたら全く想像つかない行動です、、
カナのことも、アキのことも、どうにかしてあげたいって思ったんでしょうね、、、
そして、颯太は星が綺麗に見えるプールの滑り台にカナを連れていくのですが、、
ここのシーン、トロイメライのピアノのシーンと並ぶくらい大好きなのです。
暗闇に白い光がさすっていうのが、ピアノのシーンと似ていて幻想的。
ここで颯太がカナに自分の過去を話すのが好きです。
「中学の時に母が死んで、担任が、可愛そうだから仲良くしてやれって。それで仲良くもない人が話しかけてきた。俺は、放っておいて欲しかった。そんな時もここでひたすら星を数えてた。」
颯太がこうやって自分の心の奥底に閉まっていた事を話したからこそ、カナも素直に自分の気持ち話せたんだろうと思います。
「つまんないことで喧嘩して、それが最後、、
ひとつだって、忘れたくない、、」
カナがぽつりぽつりと話すことに対して、相槌すら打たずにただ黙って聞く颯太が優しいなぁと思いました。
背中合わせで二人で話しているっていうのも、素敵。
とまどいながらもそっとカナの肩を抱く颯太は本当に本当に優しいなぁ。
壊れそうなものを大切に抱く感じ、、
「いいんじゃないですか?忘れなくても。星って1度は離れても、また時が経てばまた巡って同じ位置にくる。そんなふうに、大事なことも、大切な人も、消えたりしないと思うんです。」
そしてその後に颯太はカナにカセットテープを渡すのですが、その渡し方が颯太らしいなって思いました。
「聞かなくていいから、持っていてくれませんか?」って。
中身がアキの颯太からは受け取らなかったカセットテープを颯太からはすんなり受け取るカナ。
この、ベンチのシーンから星空滑り台のシーンの一連がすごく印象的なのです、、
中身がアキの時にはカナは強がって、バンドなんてやらないって意地張ってるけど、颯太にはすんなり心開いて本音を出して、カセットテープも受け取る。
アキにとっては辛いけど、颯太がカナの心を動かしたんだって思いました。
バンドメンバーを動かしたのは紛れもなくアキだけど、カナに関しては、颯太がいなかったらバンドには戻ってこなかったんじゃないかな。
そして、バンド練習中。
カナが真昼の星座のタイトルの前に書いてあったマークを見て、そして颯太が持っているカセットプレイヤーを見て血相を変えて、カナは颯太に言います。
「アキ?いるんでしょ?会いたかったよ、アキ、、」
それを見ていたアキは、酷く、緊迫した顔で「颯太変わって、、、」と。
でも颯太は再生ボタンを押そうとしません。
颯太は「僕はアキさんじゃない!」って言って、スタジオから出て行ってしまいます。
颯太は辛かったんでしょうね、、
バンドメンバーやカナとの関係性は、自分じゃなくてアキとの、ものだったんだって、
自分はバンドメンバーやカナたちといい関係性を築いてきたと思ってたけど、実は幻だったのか、自分はやっぱり認められていないのかって、、、
そのあとプールサイドでのロッカーで、アキと颯太は話すのですが、
颯太は「いくらでも変わってあげますよ!言えばいいじゃないですか。みんなにアキさんがいるって。」と投げやりになります。
自分はただの外見だけであって、自分が錯覚していた楽しかったことたちは、アキのものだって、思ったのでしょう、、切ない。
ってか、颯太はなんだかんだ、アキのこと、バンドメンバー、カナのこと、みんなのこと大好きになっていたんでしょうね。
バンドはやめます、と颯太がLINEしたのをきっかけに、重田が動き出します。
たくみも言っていたけど、重田がカナに会いにいくとき、声にならない声で「よぉ」と言うのですが、この重田がめっちゃいいんですよね!
重田は「あいつの背中見ながら叩くと、ほっとするんだよね」と言います。
颯太がバンドに入ることを最後まで反対していた重田の口からこの言葉が出るなんて、、って思いました。泣いちゃう、、
そしてカナは縁側に座って空を見上げながら
「ごめん颯太」と呟きます。
颯太のことを、アキなんでしょ??って言ったことでそうだを傷つけてしまった、とカナも思ったのでしょう、、
そして、アキとの思い出のカセットテープを片付け始めますが、このシーンめっちゃ切ないですよね、、
カナはカセットテープを片付けながら「2013 RINGO FES SETLIST」を見つけ、それを抱きしめるように大泣きします。
このカセットテープ、実は映画の冒頭で一番最初にアキがカナに渡したカセットテープなんですよ、、始まりの1枚だったから余計思い入れが強いのかな、、
それを見てアキが泣くのも辛いです、、
ちなみにこの「2013 RINGO FES SETLIST」のカセットテープ、オレンジで、至る所でこのカセットテープが出てきた時、光に反射して太陽のようにキラキラ輝くんです。
アキとカナが「カセットテープってあったかいよね」って話していたから、オレンジなのかなって。
そして颯太の部屋のシーン。
アキと颯太がぶつかるところです。外は大雨。
このシーンもめちゃくちゃ好きです。
颯太はアキがいなくなってしまうのが嫌で、バンドメンバーやカナたちに会おうとしません。
アキ「そうやってあいつらと、もう二度と会えなくてもそれでいいのかよ」
颯太「元の生活に戻るだけなんで」
颯太「カナさんが必要としているのは、、」
って言葉にアキが被せます。
アキ「お前だよ!!」
と。あぁ、アキは分かっていたんだなって。
颯太は、みんなが必要としているのは自分じゃないと思っているけど、一番近くで見てきて、縁側で颯太に謝っていたカナを見ているアキは、本当にみんなが必要としているのは颯太なんだって、分かっていたんだなと。
でも颯太は複雑ですよね、、
みんなに会えばアキはいなくなってしまうし、アキに居続けてもらうならみんなとは会えないし、、
そしてアキが「俺きっと、もう1回生きるために戻ってきたんだ。あいつらと、お前と、、」と言います。
アキが話すのを見つめる颯太が、すごいんですよ、、ただ椅子に座って、ピントもあってないのに、右手をにぎりしめて、じっと見つめて、画面で抜かれた時の顔が、今まで見たないような顔をしています。固い意志と揺れる心と、、あの顔はほんとにピカイチだった、、セリフじゃないところで感情を出すっていう演技や表現の仕方がすごい上手い北村さんですが、ここがまさに!って感じです。オーラがすごい。
颯太「僕は!!、、、僕はあなたを上書きしたくない、、」
アキの思いと自分の思いがぶつかってごちゃごちゃです。
颯太にとってアキは初めての親友だったんでしょうね、、親友を自らの意思で消すなんて無理です、、
次の日の朝。
颯太は父親と朝ごはんを食べてます。
食パンにマーガリンぬりぬり。
そこに現るヤマケン。
ヤマケンってどこまでも純粋で、素直ですね。アキにも颯太にもない良さを持ってます。
ヤマケン「うちらさ、お前のおかげでやっと前に進めたんだよ、、
迷惑かけるよ!だからお前も、俺らに迷惑かけろよ!!」
颯太はそれでも、ドアを閉めてしまいます。
が、確実にこのヤマケンの言葉は響いたと思います。
颯太が、アキじゃなくて颯太が必要とされてるんだよって直接ヤマケンから言って貰えて、嬉しかったんだと思います。
そこで颯太が出かけようとしたとき、父親が颯太に話しかけます。
父「どこ行くんだ」
颯太「面接、、」
父「いいのか、、?」
出て行く颯太に、おい、、と話しかけて
「いや、頑張ってこいよ」
と肩を叩く父親。
話は脱線しますが、わたしはこの颯太と父親の関係性が大好きなのです。
冒頭でもなかなか就職が決まらない颯太に
「就職どうだ」「父さんの会社の人に相談してみようか」と、声をかけます。
颯太は「別に」「大丈夫だから」
と答えますが、颯太はぶっきらぼうって訳じゃなく、父親に心配させたくないからか、一瞬微笑みます。
アキと颯太が言い合いした時も、颯太の部屋の前まで様子を見に来てました。
颯太の父親、言葉数は少ないし、颯太のやりたいようにやらせてあげてるけど、しっかり見守っている感じがあって、すごくいいんですよね、、
思春期に母親をなくした颯太をしっかり育ててきて、でもやっぱり颯太はあんな感じだったから心配だったんでしょうね、、
父親はバンドメンバーやアキと出会って、少しずつ変わっていった颯太に気づいてたと思います。
夕ご飯に2人で湯豆腐囲むこの親子がすごく好きです。
そして話は戻りますが、面接での颯太。
颯太はアキと入れ替わろうとしません。
颯太の中で、なにか思うことがあったのかな。
もうアキに頼ってばかりじゃなくて、自分は自分でいようって。
面接でも、今までの僕は僕じゃないって告白します。
そして、アキについて語り始めます。
「その人は、僕の前に突然現れて、ズカズカと入り込んできて、迷惑なんですけど、、でもその人のおかげで会うはずのない人に会って、気づけば違う自分がいて。今まで本棚にしまわれていた本が、日差しと風を浴びたみたいに、、」
そしてこの、最後の言葉がすごく印象的でした。
「僕は、、気持ちがよかった。」
そして、颯太はフェスに向かいます。
向かう途中で、カナに会います。
カナ「会いに来た、、颯太に。」
颯太「ごめんなさい。僕がやりたくて来ました。みんなと、あなたと。」
私、このセリフ、どういう意味だろうってずっと考えていたんですよ、、
僕がやりたくて、ってことは、きっと、自分がバンドをやりたいって思って、颯太として歌いたくて来たんだなって、、
そして、その目線はカナの向こうにいるアキに向かっていた。
だからきっと颯太は、バンドメンバーと、カナと、そしてアキと、このステージに立ちたくて来たんだ、と解釈しました。
もしほかに解釈があったら知りたいな。
そして、バンドメンバーと会って、颯太はカセットテープが、実はアキのものだと言います。
そこでアキが「変わって?」といいます。
この変わって?っていう言葉のトーンがすごく穏やかで、優しくて、、
変わったアキは何を話すかなと思えば
「実は、偶然拾って、、だって僕このバンドのファンだから。」
「上書きしましょう、アキさんを。」
そして、「行こ?カナさん!」
と。いつもカナ、と呼んでいたアキが、カナさんと言った時、あぁ、アキはカナもバンドも、颯太に託したんだな、と思いました。
ステージに向かうアキの笑顔が、優しくて切なくて。あの表情は真剣佑のこだわりみたいです。
そして真昼の星座を歌い上げて、物語は終わっていくのですが。
アキが歌っているのを客席から見て、呟くようにアキの歌声に重ねる颯太の声が、素敵です。
颯太は今にも泣きだしそうな顔でステージを見ていましたが、アキが消えて戻った瞬間、ステージの上で歌い始める瞬間、寂しさとか嬉しさとか悲しさとか切なさとか、全部だきしめて力強く歌っているような感じがしてめちゃくちゃ愛しかったです。
あのステージの上で、バンドの再出発に、期待や希望を抱いている他の4人と違って、颯太だけはアキを失う寂しさや悲しさを持っていて、それが歌や表情にでていて、もう大泣きですよ。
そして歌い終わった時の表情。
颯太のあの表情で、この映画がアキのものになるのか、みんなの映画になるのかが決まる、と監督は話していました。
そして結局「アキによって変わったみんなの映画」にしたそうですが、まさにそんな表情で終わっています。
エンドロールに北村匠海って文字が並んでいるのに感動して、映画はおしまいです。
ほんとにいい映画!!
原作があるものでもないし、公開劇場も少なかったのが惜しいです。
もっとたくさんの人に見てもらいたかった、、
そして、何度も何度も見たい!と思わせてくれる映画でした。
SNSで褒めちぎられているのをみて、嬉しくなっております。
そして個人的には、たくみ本人がすごくこの撮影が楽しかったって言ってるのが印象的です。
真剣佑はじめ、撮影メンバーと本当にいい関係性が築けたんだな、と。
オフショット、すごくいい顔してるんですよね。
よかったね、たくみ!!
長くなりましたが、監督、キャスト、スタッフさんには、素敵な映画をありがとう、と伝えたい限りです。
そしてまた、いつかどこかで颯太やアキに会いたいです。
ではでは。
あ、最後にちょこっと宣伝なんですけど、
ミニアルバム発売と春ツアー控えてるので、良かったらぜひに〜!!
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